蓋を開けた瞬間に歓声が上がるような美しいお弁当には、視覚的な法則がある。日本の伝統的な日本料理・和食の配色美学である「五色(赤・黄・緑・黒・白)」を取り入れることが、成功への最短ルートだ。
豚の生姜焼きは全体的に茶色いトーンになりがちだ。そこで引き立つのが、コントラストを意識した彩りの配置。生姜焼きのすぐ隣には、鮮やかな黄色(玉子焼きや茹で卵)と、深みのある緑(ブロッコリーやアスパラの塩茹で)を配置する。赤みにはミニトマトやパプリカの素揚げを添えると、一気に華やかさが増す。
また、配置の「立体感」も重要だ。おかずを平坦に並べると潰れた印象を与えてしまう。ご飯を斜めに傾斜をつけて盛り付け、その傾斜に立てかけるように豚の生姜焼きを盛る「立体盛り」を取り入れることで、奥行きと躍動感が生まれる。キャベツの千切りを土台にして肉を斜めに重ねていく手法は、視覚的な美しさと食べやすさを両立させる極意である。