かつては人を寄せ付けない難所だった発祥の地・徳島県三好市山城町は、現在「妖怪の里」として独自の地域活性化を遂げています。
地元有志や自治体による調査の結果、山城町内には子泣きじじいのみならず、藤蔓に宿る怪異や山姥など、60種類以上もの妖怪伝承が記録されていることが判明しました。道の駅「大歩危」の敷地内には妖怪屋敷が整備され、山城町の藤川谷沿いには、全国の妖怪ファンや彫刻家によって寄贈された子泣きじじいの石像が佇んでいます。
現地を訪れた旅行者からは、「深い渓谷と切り立った崖に囲まれた山道に入ると、本当に赤ん坊の泣き声が聞こえてきそうな濃密な空気が漂っている」「ただの町おこしではなく、自然への畏怖がそのまま残されている場所」といった声が寄せられています。自然の厳しさと共生してきた四国の山村集落だからこそ、このような怪異が語り継がれてきた実態が現地取材から浮かび上がります。