足王神社の起源を紐解くと、古代から中世にかけての山岳信仰や、旅の安全を祈る道中安全の祈願に深く結びついています。古来、移動手段が徒歩に限られていた時代において、足腰の疾患や怪我は命に直結する死活問題でした。そのため、足の病を治癒したとされる修験者や神仏を「足王大明神」として祀ったのが神社の始まりとされています。
特に岡山県倉敷市児島や赤磐市などに鎮座する足王神社では、「歩けなかった者が参拝後に自力で歩いて帰った」という奇跡的な治癒伝説が古文書や社伝に記録されています。病気平癒の感謝の印として草鞋や下駄を奉納する風習は江戸時代から脈々と受け継がれており、庶民の切実な祈りを受け止めてきた歴史の重みが今も境内に息づいています。