『STEINS;GATE』が他のタイムトラベル作品と一線を画すのは、現実の物理学理論とオカルト的都市伝説を見事に融合させた志倉千代丸氏のストーリーテリングにある。MAGES.が手掛ける「科学アドベンチャーシリーズ」の第2弾として誕生した本作は、単なるパラレルワールドの概念に留まらない。「世界線変動率(ダイバージェンス)」という数値を導入したことで、視聴者は理論的な納得感を得ながら、逃げ場のないサスペンスの深淵へと引きずり込まれていく。
バタフライエフェクトが生む緻密な因果関係の連鎖は、視聴者に対して常に「どの行動が未来を壊したのか」を問い続ける。タイムトラベルという古典的な題材を、ここまで理知的かつエモーショナルに再構築した手腕は、現代エンターテインメントにおける一つの到達点と言えるだろう。