デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設においても、季節の壁面制作は利用者の離床を促し、手指のリハビリテーションや回想療法として大きな意味を持つ。特に近年関心が高まっているのが、季節感を大胆に取り入れたバレンタイン装飾企画だ。
高齢者にとってバレンタインは一見馴染みが薄いイベントに思われがちだが、家族への感謝や昭和の青春時代を振り返るきっかけとしてアレンジすることで、高い参加意欲を引き出している。赤やピンクの折り紙をハート型に折る作業や、リボンを結ぶ工程は、手指の細かな運動能力を鍛える格好のプログラムとなる。
さらに、完成した壁面装飾を地域の子どもたちや近隣の保育園と共有する世代間交流の取り組みも増えている。「孫のような世代に喜んでもらいたい」という思いが、高齢者の制作意欲をより一層高め、単なるリハビリを超えた生きがい作りへと繋がっている。