このブームの裏には、国内の米農家を巡る深刻な課題とそれを打開する新たな試みがある。少子高齢化や食生活の変化に伴う米消費量の減少に歯止めをかけるべく、各地の若手農家と都市部の専門店が強力なタッグを組み始めた。特定の田んぼで化学肥料を使わずに育てられたオーガニック米や、絶滅しかけていた在来種の米が、都市部のカウンターで一躍脚光を浴びている。
店内のメニュー表には、単にブランド米の名前だけでなく、作られた地域の風土や生産者の顔、水質に関するストーリーが詳細に記されている。「自分が食べた一個のおむすびが、秋田の小さな村の棚田を守ることにつながる」。こうした共感型の消費行動が、若い世代を中心に急速に広がっているのだ。