紙おむつの表面は、一見するとただの不織布に見える。だが実際は、ユニ・チャーム株式会社の「ムーニー」や花王株式会社の「メリーズ」に代表されるように、極薄のポリプロピレン繊維や高機能な通気性フィルムが何層にも重なり合うハイテク素材の塊だ。ここに一般的な水性インクや簡易的なスタンプ台のインクを乗せても、繊維がインクを弾くか、毛細管現象で無惨に滲んでしまう。
そこで真価を発揮するのが油性速乾性顔料インキである。染料インクが素材の繊維内部に染み込んで発色するのに対し、顔料インキは微細な粒子が素材の表面に強固に定着する。押印直後に揮発成分が素早く蒸発するため、擦れに強く、おむつの凸凹したギャザー部分にもくっきりとした文字が残る。朝の忙しい時間帯にスタンプを押して数十秒後には重ねてバッグへ放り込める速乾性能は、時間に追われる保護者にとって最大の武器となる。