朝のラッシュ時、ホームは溢れんばかりの人波で埋まる。水天宮前駅を利用する40代の会社員男性は、硬い表情でこう語る。「ニュースで地下鉄のアスベストの話を聞くたび、ホームで待っている間に吸い込んでいないかと不安になる。目に見えないものだけに、大丈夫と言われてもどこか半信半疑になってしまう」。
また、永田町駅で乗り換えを行う30代の女性も「毎日のように使う路線だからこそ、工事が夜間に行われているとしても、粉塵がホームに漏れ出ていないかどうかの測定データを分かりやすく公表してほしい」と要望する。
目に見えず、吸い込んでから発症するまで数十年という長い潜伏期間を持つからこそ、利用者の恐怖と疑念は根深い。行政や交通事業者による過度な安心アピールではなく、客観的な数値の提示が求められている。