国立競技場3層席の視界を徹底解剖!見切れる噂と後悔しない座席選びの注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。

杜のスタジアム——そう称される国立競技場は、世界的な建築家・隈研吾氏らが手掛けた意匠美が随所に光る。明治神宮外苑の豊かな緑に調和する木材を多用したルーバー(羽板)が外観を包み込み、都市の真ん中にありながら温もりを感じさせる建造物だ。その管理・運営を担う独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)の設計構想において、巨大な観客席をコンパクトな敷地に収める鍵となったのが、3層構造の縦積みスタンドである。

1層目から3層目へ上がるにつれて、スタンドの傾斜は急激に増していく。特に3層スタンドの勾配は約34度から35度に達し、客席に立つと足元がすくむような高低差を実感する。この垂直に近いすり鉢状の設計こそが、上層階でありながらピッチやステージとの水平距離を極力縮めることに貢献している。ただし、この独特な建築アプローチが、観客の視界に予期せぬメリットとデメリットをもたらすことになった。