日本のテレビ史において、本作が切り拓いた地平は極めて大きい。のちに大ヒットを記録し社会現象となった『コウノドリ』をはじめとする数々の名作への橋渡し役を果たしたからだ。
かつてタブー視されがちだった周産期医療・児童福祉のリアルな実態を、エンターテインメントの枠組みの中で真正面から提示した意義は計り知れない。望まない妊娠、貧困、孤立出産。目を背けたくなるような現実を、温かい眼差しとともに描き出す医療ヒューマンドラマの系譜は、本作の成功によって確固たるものとなった。テレビドラマが単なる娯楽にとどまらず、社会の課題を浮き彫りにするジャーナリズムとしての役割を果たせることを証明した記念碑的作品だ。