一般的なサツマイモの生芋状態での糖度は10〜16度前後とされるが、収穫後にじっくりと熟成させた安納芋は、加熱前の段階で既に16度を超える。さらにじっくり火を通すと、驚くべきことに糖度は40度以上にまで跳ね上がる。この天然のスイーツとも言える甘みは、一体どこから生まれるのだろうか。
2026年の最新研究データによると、その秘密は芋の内部に含まれる「β-アミラーゼ」という酵素の活性度と、種子島特有の土壌環境にある。種子島は周囲を海に囲まれ、潮風がもたらすミネラル分を豊富に含んだ粘土質の土壌が広がる。現地で代々農家を営む生産者は「この島独特の風土と、収穫後に13〜15℃の温調庫で40日以上眠らせる貯蔵熟成のプロセスが、デンプンを麦芽糖へと大量変化させるカギだ」と明かす。