「天城越え」歌詞に隠された狂気の真相!禁断の情念を徹底解剖にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

稀代の作詞家・吉岡治は、言葉の端々に鋭利な刃物を仕込んだ。寝乱れて、隠れ宿、九十九折り。選ばれた言葉のすべてが、逃避行の緊張感を極限まで高めていく。これに命を吹き込んだのが、作曲家・弦哲也の旋律だ。

湯ヶ島の旅館に籠もり、ギター一本で紡ぎ出されたメロディは、静けさから激昂へと一気に雪崩れ込む。テイチクエンタテインメントから世に出たその音源は、従来の様式美に縛られていた演歌の枠組みを根底から揺さぶるものだった。激しい緩急と民謡由来のこぶしが融合し、聴く者の鼓膜を直接揺さぶる音の劇空間が完成した。