海外ではホットコーヒーに熱いまま砂糖を溶かしてから氷で冷やすスタイルも存在する中、なぜ日本でこれほどポーションシロップが定着したのだろうか。その背景には、昭和の喫茶店ブームを牽引した国内大手の存在がある。
日本のコーヒー産業を切り拓いたキーコーヒー株式会社やUCC上島珈琲は、ネルドリップで濃く抽出した「レイコー(冷コー)」を効率よく提供するため、業務用液状シロップの普及に貢献した。忙しい店舗オペレーションを支え、客が手軽に自分好みの甘さに調節できるポーションスタイルは、日本の独自の喫茶文化と見事に合致し、全国の喫茶店やファミレスへと瞬く間に広まっていった。