春の訪れとともに現れるウサギのモチーフは、かつて欧州で広く信じられていた春の女神イーストレの伝承に遡る。高い繁殖力を持つウサギは新しい生命の息吹そのものを象徴し、16世紀のルター派ドイツにおいて良い子に贈り物を届ける「イースターバニー」の伝承へと結実した。これに生命の始まりを意味する彩られた「イースターエッグ」が組み合わさることで、現代に続く春の定番アイコンが形作られた。
さらに、19世紀末に英国の絵本作家ビアトリクス・ポターが生み出したピーターラビットの物語は、野ウサギの愛らしくも躍動感溢れる姿を世界中の人々の記憶に刻みつけた。古くからの民俗的なシンボルと優れた児童文学の融合こそが、現代におけるキャラクターデザインの頑丈な土台となっている。