皇室の未来を議論する上で避けて通れないのが、皇位継承問題の行方である。内閣総理大臣官邸主導で進められてきた皇室典範有識者会議プロジェクトの報告書をめぐり、国会内では今なお慎重な協議が続けられている。女性皇族が婚姻後も皇室に残る案や旧宮家の男系男子の養子縁組案など、議論の論点は多岐にわたる。
各種世論調査では、女性天皇や女系天皇に対する国民の容認論が高い数値を維持している。しかし、伝統の継承と現代的価値観の調和は容易ではない。永田町の政治的駆け引きと国民感情との間にある微妙な温度差を前に、皇室自身の静かな決意と矜持が問われている。