ここ数年、多くの先進企業が業務効率化の名のもとに人員削減とAI代替を進めてきた。特に「指示待ち」と揶揄される中間層から下位層のタスクは、瞬時に処理を行うAIエージェントへと置き換わった。理屈の上では、これで組織の生産性は極限まで高まるはずだった。
しかし、蓋を開けてみれば意外な結果が待っていた。残された「優秀な2割」の人間たちだけで構成されたプロジェクトチームでも、数ヶ月が経過すると、やはりその中で「自発的に動かない2割」が生まれてしまったのだ。これは能力の問題ではない。人間の集団が持つ、無意識の役割分担システムが機能した結果である。