今でこそ華やかなブレイクを果たしているが、その下積み生活は凄絶を極めた。劇場に立ってもチケットは売れず、月収が数十円というどん底の時期が何年も続いた。生活を支えるための泥臭いアルバイトと厳しい稽古に追われ、精神的にも肉体的にも限界スレスレの日々だった。
同世代の芸人たちが次々と脚光を浴びるなか、スポットライトの当たらない場所で淡々とネタを磨き続けた。しかし、その過酷な時代こそが、どんなアウェイな現場でも一瞬で空気を自分のものにする強靭なメンタルを育んだ。極限状態を生き抜いてきた者だけが持つ凄みが、現在の圧倒的な舞台度胸へと繋がっている。