本作の推進力となっているのは、極限状態で剥き出しになる登場人物たちのエゴと絆です。『悪魔の迷宮』の登場人物は、それぞれが迷宮入りを余儀なくされた暗い過去を背負っています。
冷静沈着な観察眼でグループを牽引する主人公をはじめ、直感と行動力で活路を開く元刑事、自己保身のために情報操作を繰り返す心理カウンセラーなど、一癖も二癖もあるキャラクターが揃っています。彼らの利害関係は階層を突破するごとに激しく揺れ動き、昨日の味方が今日の刺客となる予測不能なドラマを形成します。
特に中盤で明かされる「裏切り者の存在」を巡る駆け引きは圧巻であり、密室劇ならではの息苦しいサスペンスが最高潮に達します。