堀夏喜のキャリアにおいて、近年目覚ましい進化を遂げているのが俳優業です。単なる「アイドル的アプローチ」にとどまらず、作品ごとに確かな足跡を残しています。
転機となった作品の一つが、日本テレビ系ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』(2021年)でした。主人公たちを見守る仲間・桃井草介役を好演し、自然体なセリフ回しと人懐っこい演技で視聴者の共感を呼びました。さらに、毎日放送のドラマ特区『少年のアビス』(2022年)では、主人公の幼馴染でありながら複雑な闇を抱える峰岸玄役を怪演。端正な顔立ちの裏に見え隠れする狂気と執着をリアルに体現し、ドラマ評論家や視聴者から「役者としての底知れない表現力」を高く評価されました。
その後もサスペンスや学園モノなど多種多様なジャンルに挑戦し続けています。ダンサー出身者特有の「空間における立ち姿の美しさ」と「視線や身体の重心による感情表現」は、映像の画面作りにおいて強いフックとなっています。セリフに頼りすぎず、佇まいだけでキャラクターの生い立ちや葛藤を物語る演技力は、演出陣からの信頼も厚い要因です。