「貴景勝の奥さんの実父は誰なのか」という問いの答えは、相撲史に燦然とその名を刻む元大関・北天佑です。北海道室蘭市出身の北天佑は、三保ヶ関部屋に入門後、怪力無双の力強い相撲と端整な顔立ちで爆発的な人気を博しました。怪力と色白で精悍な風貌から「北海の白熊」の異名を取り、昭和から平成への過渡期における大相撲ブームを牽引した大スター力士の一人です。
北天佑は幕内最高優勝を2度達成し、大関の地位を実に44場所にわたって防衛しました。引退後は年寄として後進の育成に尽力していましたが、2006年7月、悪性脳腫瘍のため45歳という若さで惜しまれつつこの世を去りました。当時、次女の有希奈さんはまだ10代前半の多感な時期であり、偉大な父の背中と突然の別れは、その後の人生観に深い影響を与えたと伝えられています。
貴景勝にとって北天佑は、直接の面識こそ叶わなかったものの、少年時代から映像で憧れを抱いてきた伝説の大先輩にあたります。角界最高峰の地位を極めた大関の娘が、令和の大関へと嫁ぐ——まさに相撲の神様が引き合わせたかのような宿命的な巡り合わせでした。