神宮と大社は何が違う?神様の格式と由緒から読み解く決定的な差とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

一方で「大社」という称号は、地域信仰や神話に根ざした絶大な影響力を象徴している。本来、歴史的に「大社」と呼ぶことが許されていたのは、島根県の出雲大社ただ一社であった。

出雲大社が祀るのは、国譲り神話で知られる大国主大神だ。天津神(天孫系)の頂点が天照大御神であるならば、国津神(地祇系)の頂点に立つのが大国主大神である。かつてはこの巨大な存在感を誇る出雲の宮だけが「大社」を称していた。

しかし、時代が下るにつれ、地域で極めて高い尊崇を集める神社や、全国に膨大な分社を持つ本宮にも「大社」の呼称が使われるようになった。例えば、全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社などがその代表例だ。現在では、地域や信仰系統の頂点に位置する大神社を指す言葉として定着している。