「ヤムチャしやがって」という言い回しの発祥をたどると、2000年代初頭のネットコミュニティ文化(主に2ちゃんねる/現5ちゃんねる)における文脈の融合に行き着きます。原作漫画『ドラゴンボール』やアニメ版において、仲間たちが「ヤムチャしやがって」と叫ぶシーンは一切存在しません。
直接の語源となったのは、煙草をくわえた男が哀愁を帯びた表情で空を見上げながら呟く「無茶しやがって…」のアスキーアート(AA)です。掲示板上で誰かが無謀な行動に出て玉砕した際、その無鉄砲さを労い、哀悼と嘲笑を交えて投稿されていた定型句でした。このフレーズの「無茶」の部分に、サイヤ人編で衝撃的な散り際を見せた「ヤムチャ」の名前が語感の良さから組み合わされ、「ヤムチャしやがって」というネットスラングが自然発生的に定着しました。
ネット上における具体的な使い方は極めて明快です。ゲームで無謀に単独突撃して瞬殺されたプレイヤーへのツッコミ、仕事や私生活でキャパシティを超えたタスクを背負い込んで力尽きた同僚への愛ある弄り、あるいは自虐ネタとして「昨日徹夜で作業した結果、ヤムチャしやがって状態になった」といった形で用いられます。「無謀な挑戦の末に力尽き、横たわっている状態」を端的に表す慣用表現として、現代のSNSでも高い頻度で使われ続けています。