実際にガス供給体制をボンベから発生装置へと移行した事業所では、事前のシミュレーション通りにいかないリアルな課題も浮き彫りになっています。
金属加工工場の設備担当者は、次のように証言します。
「毎月のガス代が8割削減できたのは想定通りだったが、盲点だったのは供給エアーのドレン(水分・油分)管理だ。古い既存コンプレッサーのエアーをそのまま発生器に流し込んだ結果、オイルミストで吸着剤が急速に汚染され、導入からわずか1年で純度低下を起こして吸着剤全交換の追加出費となった。前段のドライヤーと高性能オイルミストフィルターへの投資をケチってはならない」
一方、食品包装ラインの責任者は運用の確実性を評価しています。
「大雪や台風などの自然災害時にボンベの配送がストップし、工場稼働を止めざるを得なかった苦い経験がある。現場で電気と空気から窒素を自給できる体制を作ったことで、サプライチェーン寸断のリスクを完全に排除できた。事業継続計画(BCP)の観点からも導入メリットは絶大だった」