文部科学省が掲げる「教育振興基本計画」に基づき、2026年度はGIGAスクール構想第2期における端末更新事業が全国規模で本格稼働しています。文科省の発表資料によると、初年度に配備された約900万台の児童生徒用端末が一斉に耐用年数を迎え、文科省が新設した「公立学校情報機器整備基金」を通じて国費負担を伴うリプレイスが加速しました。
公教育の現場における風景は、数年前とは劇的に様変わりしています。かつては黒板とチョーク、紙のプリントが支配していた教室で、児童生徒がクラウド型学習ツールを日常的に操作し、協働学習や個別最適な学びを進める光景はすでに珍しくありません。教科書のデジタル化やAIドリルの導入も進み、学習履歴(スタディログ)を活用した指導改善が試みられています。
しかし、きらびやかな看板の裏で進行しているのは、自治体の財政力や首長のICTリテラシーによる深刻な自治体格差です。端末の共同調達に成功し、予備機の確保や手厚い保守体制を敷いた先進自治体がある一方で、予算不足から低スペックな端末の選定を余儀なくされ、通信環境のボトルネックに苦しむ自治体が取り残されています。文科省が目指した「全国一律の教育環境の底上げ」という理想は、更新期を迎えた2026年、大きな岐路に立たされています。